切手趣味週間のプレミア切手
切手趣味週間とは
「切手収集の普及」「切手の価値の周知」を目的として、1947年に制定されたキャンペーンです。現在は郵政記念日の4月20日を絡めた一週間が開催期間となっており、趣味週間切手の発行日を初日として毎年行われる恒例キャンペーンとなっています。
切手趣味週間の歴史
第1回:1947年『葛飾北斎・富嶽三十六景 山下白雨』
第2回:1948年『菱川師宣 見返り美人』
第3回:1949年『安藤広重 月に雁』
第4回:1949年『喜多川歌麿 ビードロを吹く娘』
記念すべき第一回目に発行されたのは『葛飾北斎・富嶽三十六景 山下白雨』の単色刷り5枚シート。この頃はまだシリーズ化はされておらず『切手趣味の週間記念』という単発名目での発行が行われていました。
その後1948年の『菱川師宣 見返り美人』(第二回)・1949年の『安藤広重 月に雁』(第三回)と発行を重ね、1949年の『喜多川歌麿 ビードロを吹く娘』(第四回)からようやく『切手趣味週間シリーズ』という名目が使用されはじめました。第三回までの図柄は単色刷りだったのに対し、第四回目からは多色刷りに変わったのも大きな特徴です。
切手趣味週間の特徴は美人画
趣味週間切手には歌舞伎の大首絵や浮世絵の美人画・近現代の美人画など人物をテーマにした絵画作品が多く採用されています(植物や動物をモチーフにしたものも少しあります)。風景画や絵巻物をテーマとした絵柄が多い文通週間切手と見比べてみると、その違いがわかりやすいでしょう。
買取市場での評価は相対的に高い
趣味週間切手は買取市場においても文通週間切手に並ぶ人気シリーズで、状態が良い場合は額面以上の価格での買取が期待できるものの1つです。コレクターや古切手専門店などでの取引もよく行われており、中には驚くような価格が付くものもあります。
と言うのも1957年までに発行された趣味週間切手は残存数が少なく、非常に高いレアリティを有しているからです。
趣味週間のプレミア切手 1片1万円を超えるものも
特に先程触れた『菱川師宣 見返り美人(1948年)』と『安藤広重 月に雁(1949年)』はプレミア切手の代表格と言われるほど価値が高く、未使用美品の場合は1片1万円を超える買取価格が付くこともあります。これ以降の切手は500~2500万枚以上発行されたのに対し見返り美人は150万枚・月に雁は200万枚の発行部数だったため、必然的に価値が高騰しているのですね。
もちろん上記2種類以外の切手の場合でも、1957年までの発行かつ汚れやヤケなどの無いものならばそこそこの買取価格が付きます。趣味週間切手はフチ部分に発行年度が印刷してあるので、ご自宅でおおよその価値を予想することがしやすい切手とも言えるでしょう。
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