1950年代
昭和すかしなし切手 郵便配達 30円(しょうわすかしなしきって ゆうびんはいたつ)
相場価格 | 1,000〜9,999円、 10,000〜49,999円 | |
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切手額面 | 30円(1円〜49円) | |
デザイン | 縦型、 青、 白、 人物 | |
発行年度 | 昭和26年 1951年(1950年代) |
普通切手の印刷効果をよくするためのすかしを省略した、1951年から1952年に発行された「昭和透かしなし切手」の一枚。
1949年に発行された産業図案切手の図案を流用しており、30円のこちらも郵便配達夫の絵がそのまま使用されています。
小額面なため一見価値が低そうなこちらの切手ですが、流通量が少ないため同シリーズの中では高額な相場価格を持つレアな一枚。
並品の場合もそこそこの買取価格がつきますが、未使用の状態が良いものの場合は数万円を超える査定額が付くこともあります。
湿気の無い場所を選び、シミやカビには気をつけて保存するよう、大事な保管を心がけましょう。
立太子礼 皇太子旗 1952(りったいしれい こうたいしき)
1952年の継宮明仁親王(今上天皇)立太子礼記念に発行された記念切手です。
立太子礼とは第一皇位継承者が皇太子であることを公に告げられる儀式で、最近ですと平成3年の浩宮徳仁親王のものが最も新しい立太子礼となります。
明仁親王の立太子礼時には麒麟(5円/10円)と今回ご紹介する皇太子旗(24円)の切手が発行され、その美しいデザインは今でも多くのコレクターから愛されています。
皇太子旗切手は当時としては高額面のものであったため、他の2枚に比べて希少となっており美品の場合は1000円を超える買取価格で取引されています。
また、同年の皇太子誕生日には麒麟(5円/10円)・皇太子旗(24円)の組み合わせ小型シートが発行され、特印付きの美品であれば10万円を超える価格で取引されることもあります。
お手元で眠らせている切手の価値を知りたい時は、まず切手買取専門店ご相談されると良いでしょう。
観光地百選シリーズ 箱根温泉(かんこうちひゃくせんしりーず はこねおんせん)
相場価格 | 1〜499円、 500〜999円、 1,000〜9,999円 | |
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切手額面 | 8円、24円(1円〜49円) | |
デザイン | 縦型、 横型、 赤、 青、 白、 景色 | |
発行年度 | 昭和26年 1951年(1950年代) |
「観光地百選シリーズ」の一枚である箱根温泉の風景が描かれた切手です。
一種類のカラーで印刷しているとは思えないほど、山々や空の濃淡が巧みに表現された図柄は非常に見事。
この切手には8銭と24銭の2種類の額面が存在しますが、小額面である8銭の方が平均買取相場が高い珍しいパターンの一枚です。
薄紙とファイルに挟み暗所で保存するなどの扱いが重要で、美品か並品かによって買い取り価格に大きな差が出てくるので、注意深い管理が売値を左右するでしょう。
観光地百選シリーズ 赤目四十八滝(かんこうちひゃくせんしりーず あかめしじゅうはちたき)
三重県名張市に位置する赤目四十八滝の風景が描かれた「観光地百選シリーズ」の一枚。
白地に単色刷りと言うシンプルな色合いながらも風景の繊細なニュアンスがよく表されている美しい逸品です。
こちらの切手シリーズは同じモチーフの異なる図柄を2種類の額面におさめるというユニークな試みがなされており、赤目四十八滝にも8円/24円の2つの額面が存在します。
どちらも戦後の切手としてはそこそこ高額な部類になるため、買取を考えている場合は、シミや汚れに注意した丁寧な保管を心がけることで印象も違っていますので、是非実行してみてください。
天安門図東北貼用(てんあんもんずとうほくちょうよう)
相場価格 | 500〜999円、 1,000〜9,999円、 10,000〜49,999円 | |
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切手額面 | 250元、500元、1000元、2000元、2500元、5000元、10000元、12500元、20000元、30000元、100000元(その他) | |
デザイン | 縦型、 緑、 その他の色、 建物 | |
発行年度 | 1950年~1951年(1950年代) |
今回ご紹介するのは1950年~1951年に発行された天安門図東北貼用です。
当時の中国・東北地域には独自通貨が流通しており、他の地域への郵送を行う際には“東北貼用”と呼ばれる特殊な切手を貼ることが求められました。
単片のものは多く流通していますが、全種(第1版は10種/第2版は12種)がそろったものはとても珍しく、高い買取価格がつく傾向にあります。
この地域は通貨が違い、記載額面は「東北貼用」と表示されています。
文化大革命期(1966年~1977年)には、切手収集が禁止され古い切手の多くが処分されたので、1950年時期に発行されたこの切手は希少性が高くなります。
額面が多岐に渡るためコンプリート収集が大変なシリーズの一つですが、その分プレミア価値が高いアイテムです。
価値を確認をしたい場合は、コインや古銭買取専門店に一度は相談してみる事をおすすめします。
切手趣味週間 1958 雨中湯帰り(きってしゅみしゅうかん 1958 うちゅうゆがえり)
東洲斎写楽や葛飾北斎、歌川広重などに並ぶ六大浮世絵師の一人、鳥居清長作が描いた作品『雨中湯帰り』の一片を用いた切手です。元になる絵では傘をさした女性が3人描かれており、通称『雨傘』とも呼ばれる親しみ深い作品となっています。発行当時はその美しい仕上がりからたちまち人気となり切手ファンたちがこぞって買い集めましたが、この頃から人気のある切手は追加で刷られる仕様となったため希少価値自体はそこまで高くなく現在の買取価格も控えめです。とは言ってもヤケや折れの少ない美品や10面シートの場合は査定額もアップする傾向にあるので、売却を考えている場合は日頃の保管に気をつけることが重要といえます。
文化人シリーズ 新渡戸稲造(ぶんかじんしりーず にとべいなぞう)
旧五千円札の肖像でおなじみだった新渡戸稲造の切手です。
教育者として知られるほか、国連事務次長としての活動・国際平和を主張した著述などが今なお語り継がれる文化人です。
切手の肖像の方は頬杖をついた構図になっており、五千円札のものに比べてちょっぴりダンディな印象になっていますね。
こちらは文化人シリーズ切手の中ではスタンダードな部類に入りますが、美品の場合ならそこそこの買い取り価格が付きます。
シートの場合は希少価値が上がりますので、より高い値での買取が期待できます。
ずっと家に眠っている切手があれば、必ず一度は切手買取を検討する事をおすすめします。
文化人シリーズ 西周(ぶんかじんしりーず にしあまね)
相場価格 | 500〜999円、 1,000〜9,999円、 10,000〜49,999円 | |
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切手額面 | 10円(1円〜49円) | |
デザイン | 縦型、 緑、 白、 人物 | |
発行年度 | 1952年(1950年代) |
江戸時代~明治初期にかけて活躍した啓蒙家・西周(にしあまね)の肖像を使用した切手です。
1952年1月の発行で、額面は10円です。
彼は福沢諭吉らと共に行った啓蒙団体『明六社』の立ち上げや官僚としての軍政整備など、近現代日本を語るには欠かせない改革を数多く進めてきた重要人物。
とは言えあまり名を知られていない人物のためか、こちらの切手が発行された当時は特に重宝がられることもなく普通切手の代わりとして使われたと言われています。
しかしこうした理由からか現在未使用の切手が非常に少なくなっており、新品の場合の買い取り額は非常に高値で取引されます。
美品の状態で販売価格が7000円、ひんじ跡やシミなどが見られる状態で3500円で販売されています。
文化人切手シリーズの全18種類が揃っていれば、20000円を超える値段で販売されるほどの価値があります。
使わない古切手の中にこちらが紛れていたならラッキーと言えるでしょう。
切手買取をお願いするか検討中でしたら、一度は相談してみる事をおすすめします。
文化人シリーズ 樋口一葉(ぶんかじんしりーず ひぐちいちよう)
短い生涯の中で『にごりえ』や『たけくらべ』などの傑作文学を世に残した女性作家、樋口一葉の肖像が使われた切手です。
文化人切手シリーズにはこちらの切手を含めて全十八種類のバリエーションがありますが、樋口一葉のものはその中でも比較的高額な部類に入ります。
樋口一葉(1872年~1896年)は、東京生まれの小説家で本名は夏子、戸籍名は奈津です。
中島歌子に歌、古典を学び、半井桃水に小説を学んだ一葉は、生活に苦しみながら、
・にごりえ
・十三夜
などの秀作を発表し、文壇から絶賛されました。
たった1年半でこれらの作品を世に出しましたが、24歳のとき肺結核により死去し、没後に発表された「一葉日記」も高評価を受けている。
未使用の美品が高い買取価格で売れるということは皆さんよくご存じですが、使用済み品の場合も消印が珍しい場合(切手発行日当日のものや現在は無い地名など)は査定額が跳ね上がることがあります。
古切手を売りたい場合はこうした点も要チェックですので、一度確認してみると良いでしょう。
鈴木春信「まりつき」(すずきはるのぶ まりつき)
江戸時代中期に美人画の浮世絵で活躍した鈴木春信の「まりつき」が描かれており、1947年から現在まで毎年発行されている切手趣味週間の中では7番目にあたる切手です。
鈴木春信は、美人画や役者絵を描いていましたが、錦絵創始の仕事について41歳の時に木版多色刷の浮世絵画(錦絵)を考案したことで知られています。
「夢幻的美人画の創始者」とも呼ばれ、中版(約28cm×20cm)と呼ばれる正方形に近い画面を愛用し、独特の可憐、きゃしゃな人物像をあみだしました。
また「見立て」の趣向を積極的に採用し、叙情的な画面をつくり出しました。
今から60年前の1957年に850万枚発行されましたが、収集価値が高く額面の数倍から数十倍もの価格で取引されることもある切手です。
このような切手は特に保存状況で大きく価値が変動するので、専門家に一度みてもらうことが正しい価値を知る最良の方法といえるでしょう。