緑
和の文様シリーズ 第4集 /62円郵便切手シート (わのもんようしりーず だい4しゅう/62えんきってしーと)
1.青海波(せいがいは)文様
中国西域から日本にやってきた青海波(せいがいは)文様は、起源はカスピ海周域になります。
文様として平安時代から使用された文様は、日本で古典文様として根付きました。
幾何構成図形としての素晴らしさは、吉祥文様としても多くの人に好まれています。
2.葡萄(ぶどう)唐草(からくさ)文様
葡萄の多くの果実は豊穣と繁栄を、また蔓状の茎は永遠に発展するといった世界観を表すとされています。また、吉祥文様として世界で広まっていきました。
正倉院では葡萄唐草(ぶどうからくさ)を多く見ることができ、桃山時代には南蛮文化と共に葡萄唐草が注目を集めるようになりました。
この葡萄(ぶどう)唐草(からくさ)文様は江戸時代以降にさらに広まっていきました。
3.蝶(ちょう)文様
蝶文様は平安時代の飾り金具に多く使用され、また菊と一緒に華やかなデザインとなりました。
蝶は幼虫から蛹(さなぎ)になり、その後飛び立つことから、再生や登仙のシンボルとされました。
4.鈴(すず)文様
江戸時代前期に、太平の世が訪れ、その自由を楽しむ中で服や器具等に単独の大文様が流行ったと言われています。
その中で鈴(すず)文様は、新しい時代がうまくいくようにと、また全てがうまくいく(成就する)ようにとの願いを洒落て、鈴が大きく鳴る音に「成る」に例え、その素晴らしさを文様の世界で楽しんだとされています。
5.雪(ゆき)文様
鎌倉時代以降に写生描写の染物技法が使われるようになり、雪が文様として現れるようになりました。
雪の多い翌年は豊年と当時は言われており、良いことが起こる前兆として吉祥文様に扱われたとされています。
当時、天気を予想することは農作物や日常での作業の中で大変重要な事柄でした。
人々は、その天象の形を拝して畏怖し、それと同時に文様として身近につけておくことで守られることを祈ったとされています。
和の文様シリーズ 第4集/82円郵便切手シート (わのもんようしりーず だい4しゅう/82えんきってしーと)
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1.七宝(しっぽう)文様
吉祥文様である、七宝(しっぽう)と言われる輪繋ぎ文様の中に花を一緒にした形で美しいデザインになっています。
2.牡丹唐草(ぼたんからくさ)文様
富貴と華麗を意味する牡丹は、名誉の名実そのままに、人々を惹きつけていました。
また、唐草は無限に延びる割付の繋ぎ文様です。
これは、繁栄が永遠に続くめでたさを意味すると言われている吉祥文様となっています。
3.鳳凰(ほうおう)文様に唐草
鳳凰はご存知の通り、空想の生き物です。
古代中国では、宇宙の大気が凝縮し、形にならない混沌とした小さな固まりから生物が誕生したと信じられています。
そして、その最初が小さな龍の形をしていたとされ、そこから全生物が生まれていったとされています。
最初の龍から鳳凰が、その後に麒麟(きりん)や鯱(しゃち)が、またその後に鳥や魚、虫、動物などの生物が生まれたとされています。
4.束ね熨斗(のし)文様
熨斗とは鮑(あわび)を薄く伸ばして乾燥させた保存用食物のことです。
また、束ねた形態を「束ね熨斗」とも言います。
延して乾燥する、という所から、また、束ねるという意味から延命長寿や末広(すえひろ)を表す吉祥として扱われています。
5.観世水(かんぜみず)文様
流水文様の一部に渦巻きを加えたのが観世水です。
流れる水は腐らない、とう吉祥の意味がそこには込められており、能楽や歌舞伎の衣装等にも頻繁に使用される現代でも人気のある文様です。
国際文通週間 1990 鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)
日本最古の漫画と言われ、そのコミカルで可愛らしいタッチが今なお多くの人から愛されている『鳥獣人物戯画』。
1990年国際文通週間記念切手に採用されたのは、その中でも特に有名な甲巻からの一シーンです。
こちらの切手は80円・120円と2種類の額面が発行されており、絵柄は同じですが目打ち部分の色を変えることで区別がつけてあります。
どちらも人気が高く出回った数が多いため希少価値はそれほど高くありませんが、状態が良い美品の場合は比較的安定した買取価格を推移していますので、少しでも印象を良くする努力をすることが高額査定のコツになります。
国際文通週間 1994 士女遊楽図屏風 双六/将棋/囲碁(しじょゆうらくずびょうぶ すごろく/しょうぎ/いご)
若衆が遊ぶ様子を描いた『士女遊楽図屏風』。
屏風に描かれているのは桃山時代から江戸時代初期にかけて流行した「遊楽図」と呼ばれる風俗画で、当時行われていた遊びを知ることが出来る資料的価値の高い作品です。
切手には『双六(90円)』『将棋(110円)』『囲碁(130円)』の3種類の絵が採用されており、それぞれ鮮やかな色彩と生き生きとした臨場感を楽しむことが出来ます。
平均買取相場はそれほど高くない古切手ですが、未使用美品やシートの場合ならば額面以上の買い取り価格が期待できますので、鑑定士にお願いして調べてもらうと良いでしょう。
国際文通週間 1996 四季草花図小屏風 グリーティング 2種連刷(しきそうかずしょうびょうぶ)
相場価格 | 1〜499円、 500〜999円 | |
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切手額面 | 90円、110円、130円(50円〜99円、 100円〜499円) | |
デザイン | 横型、 赤、 黄、 緑、 白、 人物、 植物、 景色 | |
発行年度 | 平成8年 1996年(1990年代) |
尾形光琳作『四季草花図小屏風』と葛飾北斎作『冨嶽三十六景』の二種連刷グリーティング切手。
それぞれ90円・110円・130円の3額面が発行されたため、平成8年の国際文通週間には実質6種類の記念切手が発行されていることになります。
屏風の各曲を切り取った四季草花図と富士の雄大さが楽しめる冨嶽三十六景の対比が面白いシートです。
破れや劣化のないものなら額面以上の価格での買い取りも期待できますので、これらの切手はどの額面も比較的高い価値での売買されているのも後押しして、より満足のいく結果が得られるかもしれません。
国際文通週間 1995年「正月風俗図屏風 貝合せ」「月次風俗図屏風 羽根突」「松浦屏風 かるた」
平成7年の国際文通週間記念切手には、前年に引き続き遊楽図をテーマとした図柄が採用されています。
それぞれ『正月風俗図屏風・貝合せ(90円)』『月次風俗図屏風 羽根突(110円)』『松浦屏風(婦女遊楽図屏風) かるた(130円)』の3額面が発行されており、作風の違いや当時の風俗を見ることが出来る興味深いシリーズ構成となっています。
小額面かつ比較的新しい切手のためそれぞれの買い取り価格に大きな差はありませんが、状態の良いものかつ3種類セットで売却する場合は相場が少し上がる傾向にあります。
価値がどのくらいか調べたい場合は、目利きのできる鑑定員が在籍している専門店に、一度査定依頼してみてはいかがでしょうか。
国際文通週間 1993年 三十六歌仙絵 紀貫之像/小大君像(さんじゅうろっかせんえ きのつらゆきぞう/こおおきみぞう)
平成5年に発行された国際文通週間記念切手には『三十六歌仙絵巻』の二肖像が採用されています。
80円切手には『上畳本三十六歌仙絵 紀貫之像』が、120円切手には『佐竹本三十六歌仙絵 小大君像』が使われました。
どちらも現代の印刷技術によって鮮やかかつくっきりとした再現がなされ、細かなニュアンスを楽しむことができる一枚となっています。
買取相場は1枚あたり10円~190円と、使用済みの場合はあまり高い買取価格は期待できませんが、状態の良い未使用品の場合は額面以上の価格で買い取ってもらえることが多い切手です。
今一度保管状態をチェックし、少しでも印象を良くする努力をすることが高額査定のコツになります。
国際文通週間 1982 遊楽(ゆうらく)
1982年から1987年までの国際文通週間では、「日本人形」をテーマとした切手が発行されていました。
初回に採用されたのは衣装人形の第一人者である平田郷陽の作品『遊楽』です。
彼の作品は「生き人形」と呼ばれるほどのリアルさが持ち味。
木で作られた滑らかな線はまるで本物の少女であるかのような存在感を浮き立たせています。
古切手の中では比較的ポピュラーかつ新しい部類に入るもののため買取額は一般的な価格になっています。
保存状態の良し悪しにより買い取り査定額に違いが出てくるので、丁寧な保管が高額買い取りのポイントです。
鑑定は切手に詳しい査定員がいる買取専門店にご相談されると安心でしょう。
国際文通週間 1987年 元宵観燈(げんしょうかんとう)
竹久夢二らと交流を持ち、数々の衣装人形を世に送り出してきた人間国宝・堀柳女の作品『元宵観燈』です。
元宵観燈とは中国の正月行事に用いられるちょうちんのこと。
タイトルからわかるように人形が身につけている装いも単なる和装ではないどこか異国のアジアンテイストを感じさせるデザインになっています。
こちらのような発行部数の多い切手は軽微な汚れやヤケ等であっても買取価格に大きく響く傾向にあります。
せっかくの古切手なので、保管に気をつけて最高の状態で送り出してあげたいものですね。
価値を理解している切手買取専門店を利用することで、より満足のいく結果が得られるかもしれません。
桜洋紙カナ入り(さくらようしかないり)
相場価格 | 1,000〜9,999円、 10,000〜49,999円、 50,000〜99,999円 | |
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切手額面 | 半銭、1銭、2銭、4銭、6銭、10銭、20銭、30銭(1銭〜99銭) | |
デザイン | 縦型、 緑、 その他の色、 植物 | |
発行年度 | 明治7年 1874年(1870年代) |
在庫管理のためにカタカナ記号がふられたタイプの洋紙製桜切手です。
半銭・1銭・2銭・4銭・6銭・10銭・20銭、30銭と7種類もの額面があり、額に関係なく美品の場合はかなりの買取値がつきます。
また割り振られるカナ記号によってもレアリティが変わってくるため、売却を検討している場合はプロの鑑定士でないと正しい価値を見出すのが難しい切手でもあります。
六銭の「ヨ」は現存数が少ないため特に希少価値が高く、シミや汚れが少ない品の場合は非常に高額な買取価格がつくこともあります。