年賀切手の価値相場と買取価格
年賀切手とは
年賀郵便と言うと誰もが真っ先に思い浮かべるのは年賀状ですが、実は年賀はがきだけでなく「年賀切手」というものも毎年発行されています。
さらに言えばはがきと同じく「お年玉付き」のものも存在しています!
日本で最初に発行された年賀用の切手は「昭和十一年年賀用切手(1935年12月1日)」で、渡辺崋山の「富嶽図」のまわりに菊紋・松竹梅をあしらった図案になっています。
白い紙に赤一色刷りの版画のようなデザインが時代を感じさせる雰囲気をかもし出しています。
その後も1936年・1937年と続けて発行されていた年賀切手ですが、日中戦争をきっかけとし翌年以降から戦後までは製造がストップすることとなりました。
年賀切手が新たに発行されだしたのは1948年(昭和23年)のこと。
その後様々な発行形式の変遷を経て、1989年には初めてのお年玉切手が、2014年以降からは海外向けの年賀グリーティングも扱われるようになりました。
海外の年賀切手について
世界で初めて年賀切手を発行されたと言われているのはパラグアイ(1931年)です。
その後続いて日本が発行をはじめ、続けて韓国や香港、台湾、ベトナムなど新年に年賀状を送る文化を持つアジア諸国が徐々に年賀切手制度を採用していきました。
アジア系移民を多数擁するアメリカにも年賀切手が存在し、毎年十二支をモチーフにした図柄で発行されています。
希少価値が高いプレミア年賀切手はどれ?
円山応挙のトラ絵:1950年(昭和25年)発行。
富嶽図年賀切手と同じく白地に赤一色刷りのカラーリングです。
発行された数が90万部とたいへん少ないため希少価値が高く、入手も難しくなっています。
バラ売りでもそこそこの価格が付きますが、シートで残っている美品の場合はさらに相場が跳ね上がるでしょう。
翁の面:1952年(昭和27年)発行。
能楽に使われる翁面と扇子が描かれた、単色刷りのデザインです。
この頃にはすでにお年玉年賀切手の発売が開始されており、こちらもその中の一枚となります。
三番叟:1953年(昭和28年)発行。
能の翁(おきな)の後半が描かれた図案で、上記2つと同じく白地に赤の単色刷りで作られています。
以上の3種が年賀切手の中でも特に希少価値が高いと言われているものです。
もちろんこれに限らず、状態が良いものかつシートや小型シートの状態で残っているものの場合はそこそこの買い取り価格が期待できます。
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