過去最高額のプレミア切手
過去最高額のプレミア切手
切手の中には「世界に一枚しかない」という理由で驚くようなプレミア価格が付く超珍品が存在します。
価値が高騰する理由はデッドカントリー(現在はもう存在しない国の切手)であったり人的エラーによるものであったりと様々ですが、今回は世界最高落札額の切手・日本国内最高落札額の切手について調べてみました。
世界最高落札額の切手
世界一有名かつ貴重な切手とされ、948万ドル(約9億7000万円)と言うとんでもない価格が付いた「British Guiana One Cent Black on Magenta(英領ギアナ1セント マゼンタ)」が世界過去最高額で落札された切手です。
英領ギアナは現在は独立しガイアナ協同共和国となっているためこの切手はいわゆるデッドカントリーにあたり、また発行数自体も非常に少なかったため必然的に価値が上がったと言えるでしょう。
現存が確認されているのはこの一枚のみだと言うので、まさしく『世界に一枚の切手』ですね。
日本最高落札額の切手
日本国内の過去最高落札額切手は、竜500文切手の逆刷エラー品です。
竜切手は日本で初めて発行された切手として有名で、雷紋と七宝を組み合わせた枠の中に向かい合った二体の竜が描かれていることからこの通称で呼ばれています。
当時、紙面への印刷には版画に近い技術が使われていました。
竜切手も例外ではなく、職人が作った手彫りの銅板を使っての印刷が行われていたため「版によって余白の広さや文字の形が違う」「ヒューマンエラーが起こる」などの問題が時折起こっていたようです。
『竜500文逆刷エラー』も人手によるエラー切手。
この切手には当時としては珍しく(手彫り切手の中では唯一)2色刷りの技術が採用されていたため絵柄と額面を別段階に分けての印刷が行われていたのですが、これが原因で額面部分の印刷が逆さまになってしまっています。
本来なら「廃棄されるもの」としてゴミ同然の扱いになるのですが、切手の世界ではエラー切手は「唯一無二の大珍品」とみなされるため戦後になって価格がどんどん高騰していきました。
1973年に東京都内にて行われたオークション(アメリカ・ウェイバリー商会が開催)での落札額はなんと2100万円。
その後日本で改めて2550万円の価格での落札が行われ、現在は個人所有になっているとされています。
なお、現代のカタログでは評価額3500万円となっており落札された当時よりさらに価値が上がっていますが、もしオークションに出品されることがあったなら実際は億を超える値がつくのではないかと言われています。
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