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鈴木春信「まりつき」(すずきはるのぶ まりつき)
江戸時代中期に美人画の浮世絵で活躍した鈴木春信の「まりつき」が描かれており、1947年から現在まで毎年発行されている切手趣味週間の中では7番目にあたる切手です。
鈴木春信は、美人画や役者絵を描いていましたが、錦絵創始の仕事について41歳の時に木版多色刷の浮世絵画(錦絵)を考案したことで知られています。
「夢幻的美人画の創始者」とも呼ばれ、中版(約28cm×20cm)と呼ばれる正方形に近い画面を愛用し、独特の可憐、きゃしゃな人物像をあみだしました。
また「見立て」の趣向を積極的に採用し、叙情的な画面をつくり出しました。
今から60年前の1957年に850万枚発行されましたが、収集価値が高く額面の数倍から数十倍もの価格で取引されることもある切手です。
このような切手は特に保存状況で大きく価値が変動するので、専門家に一度みてもらうことが正しい価値を知る最良の方法といえるでしょう。
第3回新聞週間(だいさんかい しんぶんしゅうかん)
鉛筆を形どった紙型とともに沖縄の新聞人、政治家である太田朝敷がデザインされています。
彼は明治26年沖縄最初の新聞「琉球新報」の創刊に深く関わっており、県会議員、首里市長を務め沖縄県海外協会副会長として移民事業を推しすすめた人物です。
琉球時代の切手のため未使用の現存品は少ない価値のある切手です。
正しい価値を知るためにも、一度専門家に鑑定してもらうことが高額査定へのポイントになるでしょう。
1953年第3回新聞週間は、毎年10月に行われる新聞週間の第3回を記念して発行されたものです。
切手の図柄は、沖縄新聞業界の先駆者の大田朝敷の肖像画と鉛筆がデザインされています。
大田朝敷(1865年~1931年)は首里生まれで、学習院を経て慶應義塾へ進み、慶應義塾の創立者である福沢諭吉の門下生として直接教育を受けました。
1893年に帰郷し琉球新報の創立の頃から携わり、主筆を経て社長になりました。
琉球時代の切手のため未使用の現存品は少ない価値のある切手です。
正しい価値を知るためにも、一度専門家に鑑定してもらうことが高額査定へのポイントになるでしょう。
春のグリーティング(はるのぐりーてぃんぐ)
本郵政のキャラクター「ぽすくま」や、桜やカーネーションがデザインされています。
桜型に切り取られたシールをメインに春のお手紙に使いやすい切手が用意された切手シートです。
140万枚シートと多数発行されていますが、さまざまな用途で使われるためシートとして綺麗に保存しているものは今後価値が出てくる可能性があります。
今後の高額買取のことを考えてシートを綺麗に気に留めておけば、評価UPにつながりますので損はないと思います。
夏のグリーティング(なつのぐりーてぃんぐ)
ハローキティ、マイメロディ、ポムポムプリンといったサンリオキャラクターがたくさんデザインされたグリーティング切手。
小さな子が手紙のやり取りを楽しめるようにシール式のかわいい切手になっています。
切手デザイナーの中丸ひとみによってデザインされており、全国の郵便局などで250万シート発行されています。
キャラクターものなのでコレクターには人気があります。
将来価値が高まる可能性があるので、しっかりとした保管など努力をすることが高額査定のコツになります。
秋のグリーティング(あきのぐりーてぃんぐ)
2012年の「秋のグリーティング切手」から誕生した日本郵政のキャラクター「ぽすくま」がデザインされています。
ぽすくまとその仲間たちが手紙やプレゼントを持ってドアから届けたり、封筒から顔を出したり、「贈る」をテーマに楽しいデザインとなって小さな子が手紙のやり取りを楽しめるようにシール式のかわいい切手になっています。
全国の郵便局などで250万シート発行されていますが、今後買取価値が上がることをみこして丁寧に保管するのも良いかもしれません。
お売りになるときは信頼できる鑑定士にお願いして調べてもらうと良いでしょう。
2007 干支文字「亥」(えともじ「いのしし」)
2004年から発行されている第3段の干支文字シリーズ、背景に森一鳳筆「猪図」の右図が描かれ、様々な書体の干支文字「戌」がデザインされています。
今回はフランスのカルトール社による印刷で、前回までの干支文字シリーズとは色数や細部に異なった趣向が凝らされています。
この切手も全国で100万シートと多数発行されていますが、シリーズとしての価値が見込まれるので、シミやシワに気を付け綺麗な状態で保管しておくことが、高額買取へ向けた最良の方法です。
ハローキティ 北海道シート(はろーきてぃ ほっかいどうしーと)
ハローキティと牧場をモチーフにしたデザイン切手。
北海道の乳牛の放牧風景がイメージされています。
北海道内の郵便局などで販売され、販売枚数は10万シートです。
北海道でしか買えないということもあり切手額面よりも価値は高くなっています。
ハローキティが好きな方の関心や買取もあるので、今後の価値上昇が見込める良いシートといえます。
シール式のため、いずれ売ろうと考えているなら保管方法で価値に差のつく切手です。
シミや日焼け、カビなどに気を付けて、綺麗な保管方法が高額買取へとつながります。
第一次国宝シリーズ「広隆寺弥勒菩薩」(だいいちじこくほうしりーず こうりゅうじみろくぼさつ)
京都最古の寺院、広隆寺に収められている『木造弥勒菩薩半跏像(宝冠弥勒)』。
国内で初めて国宝に指定された彫刻で、口元に笑みをたたえながら物思いにふける様子が非常に神秘的に表現されている作品です。
『国宝シリーズ』と呼ばれる切手はそれまでにも多種ありましたが、鮮やかな多色刷りが採用されたのはこの第一次国宝シリーズが初めて。
日本が誇る芸術品の数々を色彩豊かに表した切手は収集家からの人気も高く所持している人も多めです。
そのため買取査定額も少々厳しくなっており、軽微なシミやヒンジ跡なども価値に影響するので、買い取りの前に入念なチェックをしておくことも高額買取アップのコツともいえます。
歌川広重 「東海道五十三次 桑名」(うたがわひろしげ とうかいどうごじゅうさんつぎ くわな)
『東海道五十三次』の中に出てくる42番めの宿場である桑名。
桑名湊に浮かぶ船と桑名城の対比が、歌川広重ならではの緩急ある筆致で見事に表現されています。
夕焼けを背景に多くの人が乗った船が港に入っていくと言う温かみのある作品です。
こちらの切手の買取相場についてですが、前年に発行された『京師』に比べて価格がかなり上がっています。
バラでの価値もなかなかですが、シートの場合はより買い取り価格がアップします。
美品か並品かは、保管方法の見直しや正しい方法で大きく売値が変わってくるので、クリーニングで出来る限りの状態を維持し、高額買取を目指しましょう。
歌川広重 「東海道五十三次 日本橋」(うたがわひろしげ とうかいどうごじゅうさんつぎ にほんばし)
かの歌川広重(安藤広重)が手がけた木版画浮世絵の名作『東海道五十三次』。
1962年の切手に採用された『日本橋 朝之景』の図は参勤交代のための大名行列が江戸を出立していく様子が描かれており、これを起点に53箇所の宿場を経て終着点の京都へと向かいます。
この切手は買取相場額が比較的安定しているため、安心して売りやすいものと言えます。
もちろん保管状態の良し悪しによって買い取ってもらえる値段が変わってきますので、日焼けや折れ・汚れなどにはくれぐれも注意し、丁寧な扱いに気を配ることをお勧めします。