切手の歴史と時代背景
切手の歴史の大枠
世界初の切手が誕生したのは1840年。
イギリスの通称「ペニー・ブラック」と呼ばれるものがはじまりでした。
その便利さから切手制度は世界各地で採用されるようになっていきます。
もちろん日本も例外ではなく、1871年(明治4年)に国内初の切手『竜門切手』が発行されました。
以降戦前から現代に至るまで様々な変遷を経て、実に多くの切手が発行されていきました。
切手収集の歴史
前章で「世界初の切手が発行されたのは1840年」と言うことに触れましたが、実は切手収集の歴史も切手の歴史のはじまりとほぼ同時期に始まったとされています。
ただし当時の切手収集は現在のように集めたものを見て楽しむと言う目的ではなく、家の壁紙や家具に貼り付ける装飾用品(現代風に言うとDIYですね)としての収集が主だったようです。
その後1850年代から1860年代にかけてようやく「集めること」「見ること」自体を楽しむスタイルが定着していくわけです。
ちなみに日本で切手コレクションのブームが起こったのは1957~1960年代にかけてのこと。
1957年に『グリコ』が国内外の切手をお菓子のおまけに封入したことがきっかけになり、切手収集が流行しはじめました。
現代の切手収集事情
近年インターネットの隆盛などにより昔に比べると郵便を利用する人が減りつつあり、それに伴い切手の収集家も数が少なくなってきています。
さらに物価の上昇により額面自体が昔に比べればかなり安くなっているので、資産としての価値も下がってきているのが現状です。
切手の評価額もこうしたことが原因で年々安くなっていて、もともとの価値が低かった切手の場合はその傾向がより顕著に出るようになってきました。
プレミア切手の平均買取額もじわじわと下がりつつあるため、最近は「今のうちに出来る限り高い値段で買い取ってもらいたい」と言う買い取り希望者が増えているようです。
海外の切手収集事情
日本ではコレクターの減少により切手の価値が下がりつつあると書きましたが、海外に目を向けてみるとまだまだ収集家の数は多く、著名人の中にも切手収集が趣味であることを公言している人がかなりいます。
なんとテニスのマリア・シャラポワ選手やサッカーのデイヴィッド・ベッカム選手なども切手コレクターであることを明かしているので、海外での切手収集は本当にポピュラーな趣味なのですね。
さすが『趣味の王様』といったところでしょうか。
ちなみに絵柄の美しさや繊細さから日本の切手は海外でも非常に人気で、国内ではあまり価値の付かなかった切手が海外販路に乗せた瞬間高値が付く…ということも珍しくないようです。
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