人物
農村で働く知識青年(のうそんではたらくちしきせいねん)
1969年に発行された「農村で働く知識青年」の切手です(文17)。
文化大革命期の当時の中国では、毛沢東の指導により青少年が農村で肉体労働を行うことを推進されていました。
これら一連の活動は「上山下郷運動」と呼ばれ、今回ご紹介する切手も上山下郷運動の一環として発行されていたものです。
図柄はそれぞれ「働く青年たち」「試験田で学ぶ青年」「老農民に学ぶ青年」「幼児をみる医療班」の4種が存在しています。
希少性はそこそこ高く1枚あたりの買取相場も数千円と高額ですがセットで売却する場合はさらに高い値段での売買が行われています。
相場の変動もありますので、しっかりと査定できる買取専門店に依頼するのが高額査定のコツと言えるでしょう。
毛主席詩詞(もうしゅせきしし)
相場価格 | 1,000〜9,999円、 10,000〜49,999円 | |
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切手額面 | 4元、8元、10元(その他) | |
デザイン | 横型、 赤、 人物 | |
発行年度 | 昭和42年 1967年(1960年代) |
詩詞を書く毛沢東と彼が詠んだ詩詞を切手にした「毛主席詩詞切手」(文7)です。
こちらは
・8元・9種
・4元:2種の
なんと14種類ものシリーズで発行されており、全てが揃っている場合は20~30万もの買取価格が付くとされる大変希少な切手です。
1枚目は詩詞を書く毛沢東、2枚目以降は毛沢東が詠んだ詩詞が図柄で、プレミア中国切手の中でも最強の人気を誇ります。
毛沢東は革命家としてでなく詩人としても有名で、毛沢東が詠む詩詞は文化大革命時代の中国では重宝されていました。
単片使用済みの場合はその相場はかなり落ちてしまいますが、未使用であれば1枚からでもなかなかの買取価格が期待できる逸品です。
毛主席詩詞切手は14種類が全て揃えば30万円にもなるプレミア切手で、買取いだした時の買取価格も約20万円が期待できます。
消印がついた切手でも希少価値が高いので値段がつく場合が多いので、使用済みの状態でも査定を受けることをオススメします。
買取を検討中でしたら、一度は相談してみると良いでしょう。
キューバ革命4周年(きゅーばかくめい4しゅうねん)
カストロとチェ・ゲバラが中心となり繰り広げられたキューバ革命の4周年を記念して作られた切手です(紀97)。
中国では、キューバ革命から4周年を迎える1963年に、カストロの肖像画などキューバ革命4周年の切手を6種発行しました。
当時の中国は外交問題や世界的な人権問題をたびたび取り上げ、プロパガンダ的な立ち位置からこうした切手をいくつか発行しています。
キューバ革命4周年記念切手には
・8元:2種
・10元:2種
の全6種類の図柄が存在し、使用済み並品単片の場合はあまり高い価値がつかないものの6種全てを揃えた美品の場合はかなり高い買い取り価格がつきます。
キューバ革命後はアメリカとの関係修復も試みましたが、1961年にアメリカが革命政権打倒を試みたピッグス湾事件を起こし、同年にキューバは中国と同じく社会主義宣言を発表しました。
この切手は、キューバが当時発行していた切符より稀少性が高く、消印があっても収集する方は多いです。
買取価格は6種全て揃うと15,000円前後になります。
相場変動もあるので、一度買取業者に相談し公正な査定額を提示してもらうことがポイントです。
婦人教師(ふじんきょうし)
3月8日の国際婦人デーにちなんで発行された「婦人教師切手」(T9)です。
働く女性が注目され始めた時代らしい図柄を鮮やかな色彩で表現しています。
・遊牧民の子に教育
・戸外での実施教育
・船乗りの子に教育
の計4種が発行されており、買い取り市場では4枚全種のセット売りで取引されることがほとんどです。
婦人教師の切手は、女性が一人立っている様子を想像しがちですが、実際は大人の女性が数人の子供と戯れているといった構図のイラストが描かれています。
中国の切手なので、人民服のような雰囲気の恰好をした女性と子供が描かれているのが中国らしいと言えます。
タイトル通り、女性の職業は教師で、生徒と遊んでいる構図が連想できますが、実際に中国の学校の様子がモデルになっており、中国の経済状況が活発になってきた頃の教育現場の様子が描かれています。
この婦人教師の切手の絵柄は、手書きのイラストであるところが特徴です。
中国切手の中では比較的ポピュラーな存在ですが、未使用美品の場合はなかなか高い買取相場がつけられている安定性の高いシリーズと言えます。
切手買取専門店での鑑定で、高額査定も期待できますのでぜひ利用されると良いでしょう。
アメリカ黒人の闘争支持(あめりかこくじんのとうそうしじ)
相場価格 | 1,000〜9,999円、 10,000〜49,999円 | |
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切手額面 | 8元(その他) | |
デザイン | 横型、 赤、 人物 | |
発行年度 | 昭和43年 1968年(1960年代) |
アメリカで問題となっていた黒人差別問題に毛沢東が言及すると言う内容の少し変わった切手です(文9)。
当時のアメリカには黒人解放闘争を展開していた「ブラックパンサー党」と言う共産民族主義政党が存在しており、プロパガンダ目的でこれに同調する内容での切手が発行されたと言われています。
アメリカ全土で黒人達による暴動が起き、その暴動を毛沢東は支持し、これが切手の発行のきっかけとなったのです
切手一枚から、非常に重要な歴史を感じ取ることが出来ます。
切手は、真っ赤な色を背景として、毛沢東が手を挙げている姿がデザインされ、毛沢東は右寄りに描かれており、左側には黒人の闘争を支持する際に発表した声明の一部分が、金色の文字で印刷されています。
色だけでも中国らしい切手と言えます。
収集家からも人気の一枚です。
入手が難しい切手のため、未使用品の場合は数万円の買取価格が付くこともある希少価値の高い一枚と言えます。
鑑定はプロの査定員に見てもらうのが高額買取のポイントとなるでしょう。
趣味週間 1963 本多平八郎姿絵 千姫(しゅみしゅうかん 1963 ほんだへいはちろうすがたえ せんひめ)
江戸時代初期の風俗画として有名な「本多平八郎姿絵屏風」の一遍を切り取った切手です。
この屏風絵には播磨姫路新田藩の初代藩主・本多平八郎忠刻が千姫に手紙を送る様子が描かれていると言われています。
切手に採用されているのは忠刻からの文を持つ禿とそれを見る千姫の図。着物の柄や立ち姿に当時の文化が垣間見える興味深い作品となっています。
こちらは50年以上前に発行された古切手ですが、買取価格はそれほど高いとは言えません。
ただし、美品やシートでの売却の場合はこの限りではありませんので、買い取りを検討している場合は切手の状態を見直してみると良いでしょう。
切手買取専門業者に持ち込むことで査定をしてもらうことも可能です。
趣味週間 1962 花下遊楽図(しゅみしゅうかん 1962 かかゆうらくず)
安土桃山時代の風俗画『花下遊楽図屏風』の一遍が1962年切手趣味週間記念切手の図柄です。
屏風絵と言うと金箔などを使用した絢爛豪華なものがポピュラーですが、こちらは水墨画の技法を取り入れた点が特徴。
この屏風図は狩野永徳らを兄に持つ狩野派一門の絵師・狩野長信の代表作かつ傑作として今なお多くの人に愛されています。
こちらの古切手は額面を考えるとごく平均的な買取額といったところ。
日焼けや折れ・汚れなどにはくれぐれも注意し、保管状態に気を付けることで、買い取ってもらえる値段が変わってきます。
趣味週間 1967 湖畔(しゅみしゅうかん 1967 こはん)
政治家としての一面も持つ洋画家、黒田清輝の代表作である『湖畔』の切手です。
彼は留学先のパリで画家を志し、印象派の影響を受けながら『外来派』と言う画風を確立させ嫋やかな女性像を数多く発表しています。
湖畔を背景に涼む浴衣姿の女性を描いた『湖畔』は、柔らかな色合いとタッチにより静謐な美しさを感じさせる作品に仕上がっています。
この切手の価値についてですが、買取相場は一般的な価格帯になっています。
保存状態の良し悪しにより買い取り査定額に違いが出てくるので、シミやヨレにならないように、丁寧な保管が高額買い取りのポイントです。
趣味週間 1965 序の舞(しゅみしゅうかん 1965 じょのまい)
明治から昭和期にかけて活躍した女流の日本画家として名高い上村松園の代表作『序の舞』が描かれた切手です。
華やかな朱の着物をまとい舞いを踊る令嬢を生き生きと描いた作品となっています。
数多くの名作を残している松園ですが、こちらの作品は政府の買い上げとなり現在では重要文化財として多くの人に知られています。
こちらの記念切手は美品か否かによって大きく査定額が変わってきますので、買取を希望される方はできるだけシミやヨゴレには気を付けて、保存方法には細心の注意を払う必要があります。
趣味週間 1971 築地明石町(しゅみしゅうかん 1971 つきじあかしちょう)
明治から昭和にかけて活躍した日本画家、鏑木清方の作品が使われた1971年切手趣味週間記念切手。
東京の風俗を切り取った美人画は、どれも江戸らしい粋さがにじみ出たシンプルながらも美しい作品です。
切手に用いられた『築地明石町』は、朝もやに霞む商船や朝顔とモダンな和服姿の女性とのコントラストがはっとするほど艶やかな一枚。
平均買取価格はほどほどですが、人気があり売買も盛んに行われている切手ですので、美品やシートでの買い取りの場合の売値は悪くなく、思った以上の高値での取引もあるかもしれません。
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毛主席詩詞(もうしゅせきしし)...
詩詞を書く毛沢東と彼が詠んだ詩詞を切手にした「毛主席詩詞切手」(文7)