人物
切手趣味週間 1960 三十六歌仙絵巻 伊勢(きってしゅみしゅうかん 1960 さんじゅうろっかせんえまき いせ)
歌仙絵の中では現存最古の絵巻とされる『佐竹本三十六歌仙絵巻』の中の一枚が採用された切手です。小倉百人一首19番の「難波潟 みじかき芦の ふしのまも あはでこの世を 過ぐしてよとや」を詠んだ伊勢が描かれており、平安時代の女性歌人らしい優雅さがにじみ出た作品です。実際に切手を見てみると、まるで原版を見ているかのような古さを感じさせる色味に感心させられます。買取相場は額面を考えるとまずまずと言ったところ。売る際は保管方法の良し悪しによって売値が大きく変わるので、お家に売りたい古切手がある際は丁寧な保管が求められます。
切手趣味週間 1964 源氏物語絵巻・宿木(きってしゅみしゅうかん 1964 げんじものがたりえまき やどりぎ)
1964年の切手趣味週間記念切手には、源氏物語絵巻の一遍『宿木 三』の絵柄が用いられました。この作品は源氏物語の主人公である光源氏亡き後の話で、源氏の面影を継ぐ貴公子とされた匂宮とその妻である中の君が描かれています。源氏存命の頃の華やかなストーリーも素晴らしいですが、登場人物の心情や複雑な関係がよりクローズアップされたこれらの作品も非常に味わいがあり良いものです。1950年代以降の記念切手は発行部数が多かったため希少価値がそれほど高いわけではありませんが、美品の場合はなかなかの買取価格が付くことがあります。
第56回国体(宮城県)(だいごじゅうろっかいこくたい みやぎけん)
2001年に宮城で開催された第56回国民体育大会の記念切手です。
開閉会式が行われたグランディ21宮城スタジアムを背景にプレイを行うバレーボール選手の姿が描かれています。
左上にあしらわれているのは県花のミヤギノハギ。
鮮やかで立体感を感じさせる色使いがスポーツの祭典にぴったりのデザインです。
切手の中ではまだ新しい部類に入る上に、発行部数も多かったため希少価値は低めですが、シミや汚れのない未使用品ならば額面以上の買い取りが期待できる切手です。
プロの鑑定士がいる切手買取店に、一度は査定相談をしてみてはいかがでしょうか。
第44回国体(北海道)(だいよんじゅうよんかいこくたい ほっかいどう)
1989年に開催された第44回国民体育大会(はまなす国体)の記念切手です。
図柄にはスローガンの「君よ今、北の大地の風となれ」にちなみ、マラソンランナーを採用。
背景には北海道の花であるハマナスがあしらってあるデザインです。
北海道を代表するデザイン界のパイオニアとして活躍したグラフィックデザイナーの栗谷川健一が手がけた作品です。
比較的新しい切手のため買取価格はまずまずですが、額面以上の売価を推移している安定感の高い古切手です。
売る場合もしっかりお店選びをしないと損をする可能性もありますので、鑑定士が在籍する古銭買取の専門店に査定もらうのがベストです。
鈴木春信「まりつき」(すずきはるのぶ まりつき)
江戸時代中期に美人画の浮世絵で活躍した鈴木春信の「まりつき」が描かれており、1947年から現在まで毎年発行されている切手趣味週間の中では7番目にあたる切手です。
鈴木春信は、美人画や役者絵を描いていましたが、錦絵創始の仕事について41歳の時に木版多色刷の浮世絵画(錦絵)を考案したことで知られています。
「夢幻的美人画の創始者」とも呼ばれ、中版(約28cm×20cm)と呼ばれる正方形に近い画面を愛用し、独特の可憐、きゃしゃな人物像をあみだしました。
また「見立て」の趣向を積極的に採用し、叙情的な画面をつくり出しました。
今から60年前の1957年に850万枚発行されましたが、収集価値が高く額面の数倍から数十倍もの価格で取引されることもある切手です。
このような切手は特に保存状況で大きく価値が変動するので、専門家に一度みてもらうことが正しい価値を知る最良の方法といえるでしょう。
第3回新聞週間(だいさんかい しんぶんしゅうかん)
鉛筆を形どった紙型とともに沖縄の新聞人、政治家である太田朝敷がデザインされています。
彼は明治26年沖縄最初の新聞「琉球新報」の創刊に深く関わっており、県会議員、首里市長を務め沖縄県海外協会副会長として移民事業を推しすすめた人物です。
琉球時代の切手のため未使用の現存品は少ない価値のある切手です。
正しい価値を知るためにも、一度専門家に鑑定してもらうことが高額査定へのポイントになるでしょう。
1953年第3回新聞週間は、毎年10月に行われる新聞週間の第3回を記念して発行されたものです。
切手の図柄は、沖縄新聞業界の先駆者の大田朝敷の肖像画と鉛筆がデザインされています。
大田朝敷(1865年~1931年)は首里生まれで、学習院を経て慶應義塾へ進み、慶應義塾の創立者である福沢諭吉の門下生として直接教育を受けました。
1893年に帰郷し琉球新報の創立の頃から携わり、主筆を経て社長になりました。
琉球時代の切手のため未使用の現存品は少ない価値のある切手です。
正しい価値を知るためにも、一度専門家に鑑定してもらうことが高額査定へのポイントになるでしょう。
第4回新聞週間(だいよんかい しんぶんしゅうかん)
米軍統治下の沖縄で1948年に「琉球郵便」と記された切手が発行されています。
その中でも新聞週間の記念切手として発行されたスタイリッシュなデザインの切手です。
図柄は琉球朝日新聞社を設立し、衆議院議員となった当真嗣合が描かれ、切手の買取価格は500円~1,000円程度です。
四半世紀もの時間が経ったため、どうしても劣化が起こってしまいますが、色褪せやシワの少ないものは高い価値を持ちます。
状態により価値が大きく変動するため正しい価値を知るためにも、プロの鑑定士に査定してもらえると安心です。
文化人切手「野口 英世」(ぶんかじんきって のぐちひでよ)
現行千円札でもお馴染みの野口英世の肖像が描かれた切手『文化人シリーズ 野口英世』。
さて、一見非常に地味でポピュラーに見えるこちらの古切手ですが、実は全十八種類発行されていた文化人シリーズ切手の中でも特にプレミア価格が付いている逸品です。
と言うのも同シリーズの中で野口英世の切手のみに「第一種版」と「第二種版」が存在するから。
第一種版の買取相場はそこそこですが、第二種版は発行部数が少なかったこともあり非常に高額の買い取り価格がついています。
第一種版/第二種版の判断は右下端印刷線の段差の有無によりつけられます。
一次文化人切手シリーズは1949年~1952年に発行された文化人切手の事を指し、野口英世や夏目漱石など有名な文化人が図案となった切手シリーズです。
もちろん美品か並品かでも買い取ってもらえる値段は大きく変わってきますので、売る前には入念な確認をして、切手買取業者へ査定依頼をするのがオススメです。
文化人切手「夏目 漱石」(ぶんかじんきって なつめそうせき)
『坊っちゃん』『こころ』『吾輩は猫である』など数多くの傑作を残した夏目漱石の肖像が描かれた『文化人シリーズ 夏目漱石』。
誰もが知る著名な文豪と言うことで切手収集家からの人気も非常に高くなっています。
買い取り価格については、美品/並品かで非常に大きく変わってくるので保管には細心の注意を払うことをおすすめします。
また同シリーズ全十八種の切手が全てそろっている場合は、平均買取額を大幅に上回る値段で売れる場合があります。
鑑定士が在籍する切手買取専門店での査定が望ましいでしょう。
「舞妓図屏風」(まいこずびょうぶ)
1961年の切手趣味週間に発行された『舞妓図屏風』の切手。
舞妓図屏風は六曲屏風の各扇に舞妓が一人ずつ描かれており、切手にはその中の一曲が採用されました。
赤い着物を身にまとい髪をおろして扇舞を踊る舞妓の姿は初々しくも艶やかに見えますね。
50年以上前の古切手ですが、買取価格は20円から70円とまずまず。
ただしオークションなどでも多く出回っていてコレクターの目も肥えているため、売りたい際は保管方法にくれぐれもご注意ください。
古い切手は丁寧な扱いが求められますので、キレイな状態をキープしておきたいですね。
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