人物
「彦根屏風」( ひこねびょうぶ)
江戸時代初期に描かれた風俗画【彦根屏風】。
切手には6曲屏風の内の2曲がモチーフとして使われています。
京都の遊女たちが高い技術をもって金屏風の上に描かれており、その画風から狩野派の絵師の作品だとされていますがはっきりした作者は解っていません。
こちらの切手はデザインの都合上2枚1セットで買取市場に出回ることが多く、片面のみの場合は買い取り相場が下がることがあります。
シートのままで売りに出す事が高額買取のポイントで、シミやヤケに気をつける保管も重要です。
東洲斎写楽 市川蝦蔵(とうしゅうさいしゃらく いちかわえびぞう)
歌舞伎演目『恋女房染分手綱(1794年)』竹村定之進役を演じる市川蝦蔵が描かれた『東洲斎写楽 市川蝦蔵』。
写楽のと言う非常に短いものでしたが、斬新かつ大胆な作品を約140点も残しています。
東洲斎写楽は江戸時代中期に彗星のように浮世絵界に登場し、その斬新な構図とモデルの個性を見事に表現した傑作を生み出した浮世絵師です。
活動期間はわずか10ヶ月間で、突然姿を消してしまい、現在までその人物の正体は不明で「謎の浮世絵師」と呼ばれています。
この作品は、寛政6年(1794)の5月に河原崎座で上演された「恋女房染分手綱」の一場面、前半の山場の「道成寺」の主役で能師役の竹村定之進を描いたものです。
1956年の切手趣味週間に発行されたこちらの切手はコレクターの間でも人気が高く、美品であれば1枚でもなかなかの買取価格が付いています。
シートの場合はさらに相場が跳ね上がり非常に高額になることがありますので、少しでもキレイな状態での保管をしておくと良いでしょう。
土田麦僊 舞妓林泉(つちだばくせん ぶぎりんせん)
色鮮やかな舞妓さんが印象的な土田麦僊の「舞妓林泉」の切手は昭和43年の切手趣味週間にて発行されました。
大正時代に描かれた、西洋画の構図の技術などを取り入れながらも、日本的な美しさを表現しています。
麦僊のこだわりが表現された日本画と言えるでしょう。
60年代以降、切手収集ブーム以降の発行切手ですので、額面以上の価格での買取りは難しいかもしれませんが、できるだけ高額で買い取ってもらうためにも保管状態は重要と言えます。
ひとむかし前のものはカビが発生しやすい紙質の場合が多々ありますので、保存には気を付けたいところです。
1円普通切手 前島密(いちえんふつうきって まえじまひそか)
前島密は日本の現行郵便制度を「日本近代郵便の父」と言われる人です。
日本の近代郵便制度の創設者の一人で、「切手」と言う言葉を作り、長年1円切手の肖像として親しまれてきました。
まだ当時の郵便制度は、現在のようにスピーディではなく、大変日数がかかっていました。
緊急の際に知らせる方法がなく、相手先に届くかどうかさえも怪しいものだったのです。
前島密は、政府の書類を郵送でやり取りする際の金額が記載された書類を見て、
「一日に一度必ず郵便を送り出して、その際に政府の書類以外にも民間人の手紙も一緒に運び、
郵便料金を民間からも徴収すれば、財源も潤ってしかも国の為になる」
と考え、その書類を目にした翌日には考えをまとめたと言われています。
1円切手と言う非常に小さい額面である上に現行普通切手のため、バラの場合ですと額面の半額以下の買取価格、または買取不可になってしまう場合があります。
シート(100枚分)の方がレートが高く設定されることが多いので、買い取りを希望される際は新品のシートを用意したほうが良さそうです。
オリンピック東京大会募金第一次 レスリング(おりんぴっくとうきょうたいかいぼきんだいいちじ れすりんぐ)
レスリングを描いたオリンピック東京大会の募金切手。
東京オリンピックの寄付金付き切手は切手販売所に列ができるほどの人気が出たとのこと。
当時切手ブームも同時に沸いていたことが切手人気に拍車をかけたようです。
そのため投機目的で切手を買った人は切手の価値が上がるのを待ち、使われない切手が大量に眠っているという状況になりました。
そのため切手の買取価格に高値が出るのは使用済みのものとなるそうです。
高額になりそうな使用済切手を売るのであれば、事前に査定してもらうのが確実でしょう。
この時は専門家に見てもらうのが安心といえます。
喜多川歌麿「ビードロを吹く娘」(きたがわうたまろ びーどろをふくむすめ)
相場価格 | 1,000〜9,999円 | |
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切手額面 | 10円(1円〜49円) | |
デザイン | 縦型、 人物 | |
発行年度 | 1955年(1950年代) |
ビードロを吹く娘切手は切手趣味週間の第5回目で、1955年発行のプレミア切手です。
略して「ビードロ切手」とも呼ばれるプレミア切手の「ビードロを吹く娘切手」は、喜多川歌麿が描いた浮世絵が図柄になっています。
当時人気の町娘を描いた爽やかな美人画です。
背景は淡いピンク色が光るキラ引きという技法が使われていて、木版ならではの表現方法がお楽しみいただけます。
喜多川歌麿の画が図案になっている切手は多く存在し、「文読む女」や「兵庫屋内花妻」など。
その中でも、「ビードロを吹く娘」は切手買取市場でも有名な切手で、美品状態であれば買取価値の上昇も見込めます。
シミやヤケができるだけ無い状態であれば額もぐっとあがりますので、切手の保管にも注意することが高額買取のコツとも言えます。
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