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日清戦争勝利 有栖川宮(にっしんせんそうしょうり ありすがわのみや)
1894年~1896年にかけて勃発した日清戦争の、陸海軍総司令官として活躍した有栖川宮熾仁親王が描かれた戦勝記念切手。
日本国内で発行された物のなかでは初めての「肖像画」が扱われた切手になります。
この切手は2銭と5銭の二種類が発行されり、5銭のものは特に希少価値の高いプレミア品になります。
日本が日清戦争に勝利した事を記念して発行された記念切手でもあり、肖像が入った日本で最初の切手です。
それぞれの額面に肖像の人物が
・北白川宮能久親王
の2パターンあり、価値はバラ切手単位で2銭が6000円、5銭で14000円位になります。
有栖川宮熾仁親王の方が価値は高くなりやすいです。
古切手を高く売りたいなら、珍しさと合わせて保存環境に気をつけることも大事。
せっかくのプレミア切手、買い取りに出す場合は最高の状態で送り出してあげたいものですね。
「彦根屏風」( ひこねびょうぶ)
江戸時代初期に描かれた風俗画【彦根屏風】。
切手には6曲屏風の内の2曲がモチーフとして使われています。
京都の遊女たちが高い技術をもって金屏風の上に描かれており、その画風から狩野派の絵師の作品だとされていますがはっきりした作者は解っていません。
こちらの切手はデザインの都合上2枚1セットで買取市場に出回ることが多く、片面のみの場合は買い取り相場が下がることがあります。
シートのままで売りに出す事が高額買取のポイントで、シミやヤケに気をつける保管も重要です。
東洲斎写楽 市川蝦蔵(とうしゅうさいしゃらく いちかわえびぞう)
歌舞伎演目『恋女房染分手綱(1794年)』竹村定之進役を演じる市川蝦蔵が描かれた『東洲斎写楽 市川蝦蔵』。
写楽のと言う非常に短いものでしたが、斬新かつ大胆な作品を約140点も残しています。
東洲斎写楽は江戸時代中期に彗星のように浮世絵界に登場し、その斬新な構図とモデルの個性を見事に表現した傑作を生み出した浮世絵師です。
活動期間はわずか10ヶ月間で、突然姿を消してしまい、現在までその人物の正体は不明で「謎の浮世絵師」と呼ばれています。
この作品は、寛政6年(1794)の5月に河原崎座で上演された「恋女房染分手綱」の一場面、前半の山場の「道成寺」の主役で能師役の竹村定之進を描いたものです。
1956年の切手趣味週間に発行されたこちらの切手はコレクターの間でも人気が高く、美品であれば1枚でもなかなかの買取価格が付いています。
シートの場合はさらに相場が跳ね上がり非常に高額になることがありますので、少しでもキレイな状態での保管をしておくと良いでしょう。
土田麦僊 舞妓林泉(つちだばくせん ぶぎりんせん)
色鮮やかな舞妓さんが印象的な土田麦僊の「舞妓林泉」の切手は昭和43年の切手趣味週間にて発行されました。
大正時代に描かれた、西洋画の構図の技術などを取り入れながらも、日本的な美しさを表現しています。
麦僊のこだわりが表現された日本画と言えるでしょう。
60年代以降、切手収集ブーム以降の発行切手ですので、額面以上の価格での買取りは難しいかもしれませんが、できるだけ高額で買い取ってもらうためにも保管状態は重要と言えます。
ひとむかし前のものはカビが発生しやすい紙質の場合が多々ありますので、保存には気を付けたいところです。
1円普通切手 前島密(いちえんふつうきって まえじまひそか)
前島密は日本の現行郵便制度を「日本近代郵便の父」と言われる人です。
日本の近代郵便制度の創設者の一人で、「切手」と言う言葉を作り、長年1円切手の肖像として親しまれてきました。
まだ当時の郵便制度は、現在のようにスピーディではなく、大変日数がかかっていました。
緊急の際に知らせる方法がなく、相手先に届くかどうかさえも怪しいものだったのです。
前島密は、政府の書類を郵送でやり取りする際の金額が記載された書類を見て、
「一日に一度必ず郵便を送り出して、その際に政府の書類以外にも民間人の手紙も一緒に運び、
郵便料金を民間からも徴収すれば、財源も潤ってしかも国の為になる」
と考え、その書類を目にした翌日には考えをまとめたと言われています。
1円切手と言う非常に小さい額面である上に現行普通切手のため、バラの場合ですと額面の半額以下の買取価格、または買取不可になってしまう場合があります。
シート(100枚分)の方がレートが高く設定されることが多いので、買い取りを希望される際は新品のシートを用意したほうが良さそうです。
2円普通切手 エゾユキウサギ(にえんふつうきって えぞゆきうさぎ)
2円切手は2002年に販売終了になっていたため、14年ぶりの復活額面となりました。
日本郵便は消費税増税に合わせ、2014年4月から郵便料金の値上げに対応する新しい普通切手11種類や郵便はがき10種類等を3月3日から発行すると公表しました。
新切手は「日本の自然」をテーマにして、1年を通して利用者が親しをもてるデザインを選び、封書用の82円切手にウメを、はがき用の52円切手にはソメイヨシノを選びました。
復活した、2円切手のデザインは、かつての秋田犬から、北海道に生息しているエゾユキウサギとなりました。
50円以下の切手を換金する場合についての注意ですが、レートや額面の小ささの問題がありバラ売りで買い取ってくれるお店はあまり多くありません。
2円×100枚のシートの場合は多くのお店が買取可能にしているので、査定に出す際の参考にしてください。
3円普通切手 シマリス(さんえんふつうきって しまりす)
日本郵便は、普通切手のデザインに統一性を持たせるため、新しいデザインの普通切手(12券種)を2015年2月2日に発行しました。
その中でも、「2円・3円普通切手小型シート」が特にかわいいと話題になりました。
2円切手はおなじみの真っ白でふわふわしたエゾユキウサギのデザイン、そして3円切手はしっぽがもこもこしたシマリスです。
この組み合わせはかわいらしい!
ふわっとした尻尾と黒の縞模様がキュートなシマリスをモチーフにした切手。
アジアからヨーロッパ、北米に25種類生息し、小柄で背中にある黒い5本の縦じまが特徴です。
現行の普通切手な上に使用頻度があまり高くない切手のため額面より高い買取価格はつきませんが、1シート(3円×100枚)の場合は額面の8~9割程度の査定価格が相場になってきます。
5円普通切手 ニホンザル(ごえんふつうきって にほんざる)
ぎゅっと抱きしめあう様が心をほっこりさせる、ニホンザルの親子が5円切手のモチーフです。
やわらかそうな毛並みと背景の少しくすんだ青色を見るに、冬の寒い時期を思わせます。
ニホンザルは、最も北に生息するサルとして国際的にも有名で、オナガザル科に属する日本固有の野生動物です。
定形外郵便の金額合わせなどによく使われる5円切手ですが、バラでの買い取りをしてくれるショップはあまり多くありません。
シミや汚れなどがない500円分のシートを用意するのが高額買取のコツと言えます。
10円普通切手 トキ(じゅうえんふつうきって とき)
「日本を象徴する鳥」とも言われ日本人によく親しまれている鳥、トキ。
1900年代に絶滅が危惧され、1952年に特別天然記念物に指定されています。
淡い桃色がかった羽の色が美しく、切手のデザインもそれを意識したカラーリングになっています。
額面が小さいため、バラ売りや10枚セットでの買い取り査定額はあまり期待できませんが、100枚セットの場合は高いところですと8~9割程度の価格で買い取ってくれるお店もあります。
買取店の吟味も高額買取には大切です。
20円普通切手 ニホンジカ(にじゅうえんふつうきって にほんじか)
凛とした立ち姿が美しいニホンジカを描いた20円普通切手。
可愛らしく優雅に飛び跳ねる姿を思い浮かべる人も多いはずです。
スモーキーなブルーグリーンの背景とレッドブラウンの鹿のコントラストは、洋風の雰囲気も感じられます。
1972年に発行された10円切手以来のニホンジカモチーフは少しモダンな仕上がりです。
小額面の普通切手は買取が難しいと言われますが、20円×100枚=2000円のシートタイプですと換金率もかなり高くなってきます。
お家に未使用のシートがある場合は買い取りを検討してみても良いかもしれません。