500〜999円
歌川広重 「東海道五十三次 箱根」(うたがわひろしげ とうかいどうごじゅうさんつぎ はこね)
険しい山々を越える大名行列の様子と、その奥に見える芦ノ湖と富士山のコントラストが印象的な『東海道五十三次 箱根』の図。
歌川広重(安藤広重)の作品の中でも傑作と名高いこちらの絵が1961年国際文通週間の記念切手です。
現行普通切手の買い取り額と比べると、バラとシートでの一枚あたりの差があまりないのが特徴。
売りたい切手が一片しか無い…と言う場合でも比較的買い取ってもらいやすいのが古切手のメリットですね。
できるだけカビや湿気にも気を付けることが、高額査定のコツになります。
歌川広重 「東海道五十三次 日本橋」(うたがわひろしげ とうかいどうごじゅうさんつぎ にほんばし)
かの歌川広重(安藤広重)が手がけた木版画浮世絵の名作『東海道五十三次』。
1962年の切手に採用された『日本橋 朝之景』の図は参勤交代のための大名行列が江戸を出立していく様子が描かれており、これを起点に53箇所の宿場を経て終着点の京都へと向かいます。
この切手は買取相場額が比較的安定しているため、安心して売りやすいものと言えます。
もちろん保管状態の良し悪しによって買い取ってもらえる値段が変わってきますので、日焼けや折れ・汚れなどにはくれぐれも注意し、丁寧な扱いに気を配ることをお勧めします。
昭和30年用年賀「加賀起き上り」小型シート 「かがおきあがり」(しょうわさんじゅうねんようねんがかがおきあがり)
石川県の伝統工芸、加賀八幡起上りをモチーフとした小型シート切手です。
西ドイツから輸入したばかりの印刷機を使ったものです。
この切手から以後、日本の切手のは鮮やかになっていき、この時期より火がつく切手ブームを彩ることになります。
現在では切手収集が下火になっているため、相場価格を見ながら下がりきらないうちに売ってしまうのが良いかもしれません。
古い切手なので美品であれば買取する場合に高い価値が出てきますので、日頃から丁寧な扱いで保管すると良いでしょう。
昭和28年用年賀「御所人形」小型シート 「ごしょにんぎょう」(しょうわにじゅうはちねんようねんがごしょにんぎょうこがたしーと)
御所人形が描かれた小型シートの年賀切手です。
この年から年賀切手は年賀状にも使用できるようになりました。
小型シートにはこの年だけタブが2枚付いていて、カバー状態の切手を普通シートか小型シートのどちらか区別をつけるとき、タブと繋がった使用済み切手であれば小型シートの切手と判別することができます。
古い小型シートの切手であるため、保存状態により買取額に多く差が出る場合があります。
意外に買取ってもらう時に高く付く可能性もありますので、お売りになるときは信頼できる鑑定士にお願いして調べてもらうと良いでしょう。
絵はがき 大正大礼 特印(たいしょうたいれい とくいん)
大正4年大礼記念の特印付き絵葉書。
大礼とは即位の礼・大嘗祭の儀式のことを言い即位の礼が11月10日、大嘗祭が11月14日・15日に執り行われました。
画像の絵はがきは式典場となった京都御所紫宸殿のデザインに特印と1.5銭の記念切手が貼られています。
絵はがきには記念切手と特印がそろったものが一般的。
この時期から額面が4種類を超える記念切手が出始め、バラ切手単位での価値は
4銭:約3,000円
10銭:約3,000円
の買取価格が見込めます。
昭和大礼記念(しょうわたいれいきねん)
昭和3年大礼記念の絵葉書。
画像の絵葉書は五節の舞のデザインに特印と1.5銭の記念切手が貼られています。
昭和大礼を記念した発行物は絵葉書の他にも記念切手が4種発行されています。
古いものなので厳重に保管していても経年によって古びた感じが出てしまいますが、それがかえって鮮やかな絵葉書に良い渋みを加えています。
もし売るならその時々の相場を確認した上で、信頼できる買取業者に相談してみるのが良いでしょう。
ドラえもん82円(どらえもん はちじゅうにえん)
ドラえもんでおなじみのひみつ道具を主なテーマとした子供から大人まで気軽に楽しめる限定切手です。
切手デザイナーの楠田祐士によってデザインされており、全国の郵便局などで150万シート発行されています。
シール式なので保管が雑だと今後の価値低下を招く原因になってしまいます。
普段から湿度や気温にも注意しておくことで、いざ売るときに高価買取への良い道筋となります。
文化人シリーズ 福沢諭吉(ぶんかじんしりーず ふくざわゆきち)
『学問のすすめ』で知られる福沢諭吉の切手『文化人シリーズ 福沢諭吉』。
皆さんお馴染みの1万円札の肖像そのままの絵が切手にも使われています。
1949年から1952年に発行された文化人シリーズ切手は、現在ではプレミア価格が付くものも多くコレクター垂涎の逸品となっています。
こちらの古切手も元の額面が8円であることを考えるとかなりの買取価格が期待できます。
発行年度が60年以上も前と言うことで美品が少なく、シミやシワ・焼けがない切手なら特に高い値段で買い取ってもらえます。
この古い切手が意外に価値があるという発見もあるかもしれません。
東洲斎写楽 市川蝦蔵(とうしゅうさいしゃらく いちかわえびぞう)
歌舞伎演目『恋女房染分手綱(1794年)』竹村定之進役を演じる市川蝦蔵が描かれた『東洲斎写楽 市川蝦蔵』。
写楽のと言う非常に短いものでしたが、斬新かつ大胆な作品を約140点も残しています。
東洲斎写楽は江戸時代中期に彗星のように浮世絵界に登場し、その斬新な構図とモデルの個性を見事に表現した傑作を生み出した浮世絵師です。
活動期間はわずか10ヶ月間で、突然姿を消してしまい、現在までその人物の正体は不明で「謎の浮世絵師」と呼ばれています。
この作品は、寛政6年(1794)の5月に河原崎座で上演された「恋女房染分手綱」の一場面、前半の山場の「道成寺」の主役で能師役の竹村定之進を描いたものです。
1956年の切手趣味週間に発行されたこちらの切手はコレクターの間でも人気が高く、美品であれば1枚でもなかなかの買取価格が付いています。
シートの場合はさらに相場が跳ね上がり非常に高額になることがありますので、少しでもキレイな状態での保管をしておくと良いでしょう。
1000円普通切手 富士図(せんえんふつうきって ふじず)
江戸時代後期の画家である田能村竹田が描いた『富士図』の絵を用いた切手です。
緑青や胡粉を巧みに用いることで、雪化粧された富士山の雄大な様が見事に表現されています。
1円~500円までの普通切手シートは100枚つづりとなっていますが、1000円普通切手に限っては20枚つづりが1シートになっています。
他の現行切手に比べてシートが用意しやすいと言う点で、切手買取希望者から非常に人気となっています。
切手専門の買い取り業者ですと、専門家による確かな検品で買い取り価格を掲示してくれますので、査定に出してみることをおすすめします。